先日、ブレイン・スポッティング(Brainspotting)のスカイプ・ワークショップに参加した。
ブレイン・スポッティングの開発者であるDavid Grand 博士とのやり取りも、その内容も、本当に興味深いものであった。博士はもともと、トラウマ治療で一定の効果をあげているEMDRの指導者としても有名な方であったようだが、その過程でブレイン・スポッティングを開発するに至ったようである。まさに、クライエントと向き合い、出会い共にクライエントの課題に取り組む中で、見つけていったものである。その姿勢にも感銘を受けた。
私たちは、ふとした時にある感情や感覚に囚われる。そして、時にその感覚が外傷性記憶と繋がっていることもあるということは、明らかになっていることだ。私たちが、何かに囚われて感情的になる時、私たちの心は、他のことが見えなくなる。普段なら思いつくような発想や、選択肢が見え難くなる。まさに、ここに認知行動療法もアプローチしているのだが、ブレイン・スポッティングは、脳との関係を前面に出して取り組んでいる。そして、脳や記憶というと、少し怖く感じる人もいるかもしれないが、あくまでもクライエントが中心に、取組みを進めるので、侵襲性はかなり低いようだ。今後、理解を深めていきたい。
私自身の過去のケースなどが思い返され、このプロセスが生じていたのか…などと思い起こすこと多であった。様々な側面での学びであった。学びは終わらない。そしてそれは、人間学とも繋がるのであろう。