子どもの盗癖について、30代母からのご相談
小学校3年になる息子がお店でものを盗んで補導されました。幸い学校の先生も協力してくださり、また夫婦で丁寧にお詫びしたことで警察沙汰にはなりませんでした。ただ、これは今回に始まったことではなく、ここ数ヶ月で3度目のことです。さらに子どもに話を聞くと、お店の人に気づかれずに何度かものを盗んでしまっていることがわかりました。この息子の盗み癖は治るのでしょうか? それとも生まれつきのもので、息子は犯罪者になってしまうのでしょうか?
カウンセリングでは通常、性善説に立ちます。人には生まれつきの悪人はいない、生まれつきの犯罪者はいないと考え、対応していきます。ですので、この場合息子さんの盗み癖には、そうせざるをえなかった何らかの理由があったんだと信じて話を聞いていきます。
お母さんからだけではなく、子どもからも直接話を聞きます。子どもから話を聞くときも、子どもと目線を合わせます。子どもの目線にたって、カウンセラーは怖い人じゃないよ、困ってることを一緒に解決していく人だよ、と話していきます。そして子どもから正直なこころのありようを聞き、子どもに対して「そっかそんな理由があったんだね、それだったら仕方ないところもあるなぁ」と子どもの気持ちに寄り添います。また、寄り添うだけではなく、子どもの中にちゃんと育っている社会常識を引き出し、あえてそれを強調していきます。
「そうだよね、盗んじゃいけないんだよね。すごいなぁ、○○くんはちゃんとわかってるんだね。そうだね、もうお店の人に隠れてものを盗んだりしないよね」このように進めて生き、子どもが自らの力で、自ら決めて行動を改めていけるようにサポートしていきます。
(新行内勝善)