童話の国から① 【植村】
[2013年05月15日]
「ニルスのふしぎな旅」という童話を読んだことがありますか。
スウェーデンの南部を、がちょうの背に乗って旅するニルスは、
ある日、高い城壁で囲まれた荘厳な街にたどり着きます。
繁栄を極めたヴィネタの街、しかしそれは100年に一度だけ姿を
現すというまぼろしの街です。
何か一つのものを売ることができなければ、再び海の底に沈んで
しまうのです。
商人たちはニルスに豪華な品を次々とすすめます。
しかし、お金のないニルスは何一つ買うことができません。
浜辺に落ちていたコインを探して振り返ったとき、街は彼の前から
姿を消してしまっていました。
ニルスは街を救えなかった後悔の念にかられます。
しかし、やがて知るのです。
栄光も衰退も永遠ではないことを。
高い城壁を築いて、自分たちを周りから隔絶したとき、衰退はすでに
始まっていたのです。
さて、モデルになった街は、現在どんな時間が流れているのでしょうか?
・・・それは、次回のお楽しみに♪