感情の意味 恐怖 【玉井】
[2013年02月19日]
先日、感情の意味について少し書いた。
更に、もう少し書き加えてみたい。
恐怖という感情の意味だ。恐怖は、危機へのアラームとして大切な感情だ。
私たちは、このアラームが機能しているがゆえに、危険な状況において自らを守るように行動するのである。最近、電車でも線路に落ちないような工夫がされている。例えば、酔っ払った人はこのアラームが適切に機能しないがゆえに、線路に落ちたりするのだろう。
しかし、感情は時に不適切な対応の学習を促してしまうらしい。
例えば、過去に怖い思いをしたことを、今でも過剰に評価してしまい、行動の制限がかかってしまうことなど、まさにその一例であろう。
具体例としては、過去に暴力にさらされて怯えた経験を持つ人が、今は安全が保障されていたとしても暴力を受けるかもしれないと感じて、人と会うことが出来ないといったこともあげられよう。
感情自体は、大切なメッセージを私たちに伝えてくれているが、その感情を感じることの評価、対処は時に私たちの苦しみが続くようになってしまっている場合がある。
まさに、そこに心理療法が介入することが求められているところであろう。