最近、V.フランクルのことをテレビで見ました。私もとても好きな精神科医の1人です。
『夜と霧』というとても有名な本の著者ですので、ご存知の方も多いかと思います。
フランクル自身が精神科医になったのも、「何で人は生きて死ぬんだろう」という疑問があったからだと言っていました。同様の疑問を持ち続けておられる方は、本当に多いのではないでしょうか。
ましてや、このHPに来ておられる方であれば。
前述の本は、過去に幾度か読んでいましたが、はっきりとは覚えていなかったのですが、フランクルは、アウシュビッツに囚われている中で、同じ囚人仲間が「私は人生に求めることがもはやない」と言って生きることを諦めつつあった時に、「人生があなたに求めているものがある」と言ったとのことでした。
私たちが人生に何かを求めようとしている時には、求めているものを得たとしても更に求め続け、終わりなき満たされない感覚に囚われてしまうかもしれません。しばしば、「こころの栄養って何?」ということを話題にしますが、心が本当に満たされるって、本当に素晴らしいことですよね。
フランクルが言っているのは、生きることの意味は?ということに真正面から向き合って、その意味を引き出そうとする姿勢だと思います。そうしなければならないということではないのでしょう。
ただ、この疑問を持つ人は、考え続けるのでしょう。生きることの意味、生きていることの意味、正解は人によって違うのでしょう。相談でお会いする多くの人たちが、苦悩の中でこのことの理解を深め、取り組んでいかれる姿を見ています。
それは、私自身にも問われています。そして、私自身も自分のこととして考え、体験を続けています。
少し、抽象的な話かもしれません。とても有名な本について、強く思い出す機会をもらったので、書いてみました。