『毎日2時間、娘と一緒に勉強をしています。』とおっしゃるお母さん。
娘さんは小学校4年生のかわいらしい女の子Yちゃんです。
こんなに頑張って教えているのになぜか漢字を覚えてくれません。
算数は得意です!!国語だって漢字以外は問題ありません。
『自分の教え方が悪いのか?どうしたら、せめて人並みに漢字が書けるようになるのか』と、
困り果てて相談にみえました。
お話を伺うと、お母さんは本当に根気強く娘さんに教えていらっしゃいます。
でも、覚えたはずの漢字が翌朝には忘れていたり、へんとつくりが逆になったり・・・
思わず怒って泣かせてしまうこともあると、お母さん自身の気持ちの限界も話してくださいました。
そこで、Yちゃんは何がどこまでできて、どこからつまずいているのかを担任の先生にも
確認を取りながら探っていきました。
するとわかってきたことは、ひらがなとカタカナは大丈夫。
漢字も1~2年生で習った字はほぼ大丈夫。3年生ころから習う画数の増えた漢字に対して
困難を感じているようなのです。
Yちゃんは1~2年生の漢字はほぼ大丈夫と言いましたが、書き順は正しくありません。
字を字としてではなく、なにか形・・・図形としてとらえているような、一度書いた箇所を
また戻って書きなぞったりしながら完成させていくのです。
Yちゃんにとっては、画数の多い漢字を記憶し、テストや作文で思い出しながら書くことが
どんなに大変な作業なのでしょうか・・・。
発達障害の中に学習障害(LD)と呼ばれるものがあります。
知的にもコミュニケーションにも全く困難を感じていないのに、
「読む・書く・計算する・推測する」などの中で1つだけ困難さを
感じる場合があります。
(いくつか重なることもある)他には何も問題がないので、本人の努力不足だと思われ、
周りからも理解されず苦しむことが多くあります。
では、Yちゃんはもう一生、漢字をあきらめなければならないのでしょうか?
違います!! 学校の先生のお力も必要でしょう。
Yちゃんとお母さんと学校とカウンセラーが協力してサポートしていけば、
Yちゃんもお母さんも必ず楽になれます。
お一人で悩まず、まずは“今の大変さ”をお聴かせください。
※この事例はいくつかのケースを組み合わせてあります。