ADHD、自閉スペクトラム症という診断
[2014年09月13日]
発達障害は、近年の注目もあり、着実にその診断を受けている人を増やしているようである。
実際に産業領域では、日常的に「あの人、発達障害なんじゃない」などというような声さえ聞くこともあるし、「うちの子、発達障害じゃないかしら」と心配している子育て中のお母さんもいる。
実際に、過去20年で自閉スペクトラム障害の診断は20倍、AD/HDは3倍増加したとの報告もある(Frances,A.2013/2014)。実際に、診断基準は満たさないながらも、その傾向を持つ人はかなり多い。
今回のDSMの改訂では、従来の自閉症と、アスペルがー障害が自閉スペクトラムとして新しく合体した診断名となった。コミュニケーション及び特徴的な行動の症状の重さを一つの軸にはめ込んでいくことにより、その人の特徴を理解しやすくしていこうという趣旨だろうと考えられる。
診断の変更が、研究が進むこと、他者理解というような社会的な認知が進むこと、悩み苦しむ本人及びその周囲の人にとり自己理解につながり主体的な取り組みにつながること、相互支援的であること、長期的なメリットがあること、とプラスの意味で関連を強くもち進めることを祈念したい。
当センターにおいても、発達障害に特に力を入れて取り組みを続けているカウンセラーたちがいる。
「問題を探すのではない。良いところを探すんだ」と、特徴がある人たちの支援への取り組みを熱く語っていた。