東日本大震災に際しては、多くの生命が失われました。 未だ多くの人にとり、癒されないままに、心の傷として残っているものも少なくないことでしょう。 まして、自らの子供の死を体験する、ということは耐え難いものでしょう。
喪失に際して、人は、グリーフという悲嘆の作業に入っていきます。 その作業の過程を、キュブラー=ロスは詳しく述べましたが、更なる研究では、 回復の直線があるのではなく、回復に向けたいったりきたりがあるんだ、ということが 明らかになってきています。
その過程では、様々な感情が噴出します。 その感情の向かうところは、様々あるのでしょう。
いずれにせよ、 悲嘆の取り組みを、喪失という体験を、心の中に保てるようになるように、大切な人との関係の仲に保てるようになることを、心より応援したいと考えています。
最近、裁判の話も耳にします。 これも、一つの感情の向かうところなのでしょう。 喪失は、とても大きな体験です。 記憶として残される、その出来事が未来に活かされる、ということも慰めの一つになるのです。
当カウンセリングセンターでも、所属カウンセラーたちが継続的に、 支援を続けさせてもらっています。 志を持ち、心の揺らぎに踏みとどまりながら、しっかりと支援を続けている人たちも、 様々な機関もあります。
また、当センターが運営する心理カウンセラー養成機関であるこころアカデミーでも、そのような支援をしていきたい、学びたいという人たちとも出会います。
心に寄り添うことは、本当に簡単ではなく、私自身、日々悩みながらの取り組みです。
少しでも多くの方の、心が和らいでいきますように、祈念しつつ、学び、取り組み続けたいと考えています。