大人になってから自分で気づく違和感・・・
子どもの頃に親や先生が気づく育てにくさ・・・
発達障害という言葉が気になり、調べ始める時期は様々でしょう。
『病院へ行くには抵抗感が強い。まずはカウンセリングから』とおっしゃって来室された
20代男性のAさん。
小学生の頃は、じっとしていられず授業中は立ち歩き、気に入らないことがあると友達に
手や足が出てしまい、いちにちに何回も先生に怒られていたそうです。
その頃の自分は、“おとなしくしなくちゃいけないし、ケンカだってしちゃいけない!!”と
一生懸命、思っていたそうです。
そんなAさんも中学生になる頃は、授業中に立ち歩くこともなく、気に入らないことがあっても
言葉で表現できるようになっていました。
大人になった今も仕事中に立ち歩きたくなるようなことはありませんが、手や足を動かさずに
じっとしていることができません。特に困るのは、会議中や取引先との商談中です。
じっとしていなければと思えば思うほど、注意散漫になり、話に集中できなくなってしまいます。
当然、相手に与える印象も懸念されます。
カウンセリングでは、始めにどの程度じっとしていられないのかを再現し、自分の現状を客観的に
見ることからスタートです。
続いて、手足の動きはハンカチを握りしめるなどの行為(人に気付かれない程度)に置き換える
ことが可能なのかを、実際に職場で試してみます。
そして、心のコントロールも重要です。
この程度なら人は気にしていないと納得がいけば落ち着けるでしょう。
Aさんの場合、病院⇒診断を焦らずに自分の現状を把握し、改善のために何かをチャレンジしてから
改めて考えても遅くはないのではないでしょうか?
自己理解が進むことで、心も落ち着き楽になれるかも知れません。
悩んで、苦しんで・・・行きづまって・・・
どうしたら良いのか分からなくなっても、
あきらめないでください。
一緒に笑顔になれる場所を探してみませんか?
『毎日2時間、娘と一緒に勉強をしています。』とおっしゃるお母さん。
娘さんは小学校4年生のかわいらしい女の子Yちゃんです。
こんなに頑張って教えているのになぜか漢字を覚えてくれません。
算数は得意です!!国語だって漢字以外は問題ありません。
『自分の教え方が悪いのか?どうしたら、せめて人並みに漢字が書けるようになるのか』と、
困り果てて相談にみえました。
お話を伺うと、お母さんは本当に根気強く娘さんに教えていらっしゃいます。
でも、覚えたはずの漢字が翌朝には忘れていたり、へんとつくりが逆になったり・・・
思わず怒って泣かせてしまうこともあると、お母さん自身の気持ちの限界も話してくださいました。
そこで、Yちゃんは何がどこまでできて、どこからつまずいているのかを担任の先生にも
確認を取りながら探っていきました。
するとわかってきたことは、ひらがなとカタカナは大丈夫。
漢字も1~2年生で習った字はほぼ大丈夫。3年生ころから習う画数の増えた漢字に対して
困難を感じているようなのです。
Yちゃんは1~2年生の漢字はほぼ大丈夫と言いましたが、書き順は正しくありません。
字を字としてではなく、なにか形・・・図形としてとらえているような、一度書いた箇所を
また戻って書きなぞったりしながら完成させていくのです。
Yちゃんにとっては、画数の多い漢字を記憶し、テストや作文で思い出しながら書くことが
どんなに大変な作業なのでしょうか・・・。
発達障害の中に学習障害(LD)と呼ばれるものがあります。
知的にもコミュニケーションにも全く困難を感じていないのに、
「読む・書く・計算する・推測する」などの中で1つだけ困難さを
感じる場合があります。
(いくつか重なることもある)他には何も問題がないので、本人の努力不足だと思われ、
周りからも理解されず苦しむことが多くあります。
では、Yちゃんはもう一生、漢字をあきらめなければならないのでしょうか?
違います!! 学校の先生のお力も必要でしょう。
Yちゃんとお母さんと学校とカウンセラーが協力してサポートしていけば、
Yちゃんもお母さんも必ず楽になれます。
お一人で悩まず、まずは“今の大変さ”をお聴かせください。
※この事例はいくつかのケースを組み合わせてあります。
『今までの人生、数え切れないほど仕事も習い事も人間関係のトラブルで
辞めてきました』とおっしゃる40代後半の女性Nさん。
Nさんにとってはある日突然、周りの人達の態度が急変し無視をされたり、
意地悪をされたりする日々が始まるそうです。
そのきっかけや原因を一生懸命思い出そうとしても思いつきません。
そして、Nさんはこうおっしゃいました。
『私は人の言葉の裏が読めない・・・発達障害かもしれません』
Nさんの生育暦をお聴きしていくうちに、様々なことがわかってきました。
子どもの頃から“何を考えているかわからない変わり者”と言われていたこと、
我慢が限界に達すると爆発してしまう(他人にひどい事を言ってしまう)。など・・・
Nさんは『これからの人生を平穏に過ごしたい。同じように苦しんでいる子どものために
何か貢献したい』と涙を流されました。
カウンセリングでの目標は、
・ 人の言葉の裏や表情にはどんな意味があるかを知る。
・ 自分の怒りをコントロールする力をつける。
・ 否定され続け、歪んでしまっている考え方を修正する。
過去の失敗を振り返ることの難しいNさんには、失敗体験から学ぶのではなく、
成功体験をしっかりと振り返り、自己肯定感が持てるようなサポートが必要でしょう・・・。
発達障害と言っても困難さは人それぞれです。まずは自己理解からスタート
してみませんか?
※この事例はいくつかのケースを組み合わせてあります。
20代の女性Aさんがいつも大切にしているのは“思いやり”。
優しい笑顔で、ゆっくりとお話をしてくださいます。
同じ職場の先輩に幾度となく『あなたのやり方は間違っている』と批判されたり、冷たい視線を向けられたり・・・勤務中は常にその先輩を意識して、足音が聞こえるだけでも緊張感で身も心もこわばる毎日・・・帰宅すると食べる気力もなくベッドに倒れ込み、朝まで寝てしまうこともあるそうです。
しかし、中学生の頃からの夢だった幼稚園の先生という仕事です!!
絶対に辞めたくはありません。どうにかして続けられないかと、カウンセリングにいらっしゃいました。
自分はいつも気を遣って、子どもたちや他の職員の方々に笑顔で接しているのに、その先輩は自己中で、人に対しての思いやりがない。許せない。悲しい。
ご自分の思いや考えを話していくうちに『価値観』について考えるようになっていきました。Aさんはカウンセリングの中で、“思いやり”というものが自分にとって譲ることのできない大切な価値観であることに気づいたのです。
そして、この何よりも大切な“思いやり”という『価値観』を持ち合わせない先輩・・・
同じ職場で、どう接していけば良いのでしょうか・・・?
カウンセリングとは、行き詰った状況から少しずつ抜け出す術を探していく
作業です。ひとりでは見つけられない術を一緒に探しましょう。
これからの人生のために・・・お待ちしています。
※この事例はいくつかのケースを組み合わせてあります。
今、悩んでいること、困っていること、不安なことを話してくださるKさん。
『職場の人が、あまりにも他人に対してひどい言い方や態度をとる姿を見て、心の中で“最悪”と思い、その人と話すのをやめた。』と・・・
Kさん。話すのをやめようと決めたのは自分です。ですが、その決断によって職場での居心地が悪くなり、自分が仕事を辞めようかと悩み、苦しんでいます。
そこで、私が聴いてみました。『今までにも自分の心の中で決めたことを実行して、辛くなったりしたことはありますか?』
するとKさんは、『あります・・・』と答えてくれました。
繰り返していたのですね。現在のKさんが今までの人生にどのようなエピソードをもって、成長してこられたのか、幼いころからの話を聴かせていただきました。
そして、カウンセリングの最後にKさんは『小さい頃からのいろいろな経験から今の自分があるんですね・・・全部つながってた・・・』と、何かに気づかれた表情でおっしゃいました。
心の中で思うことは自由ですが、それを実行することで自分を苦しめてきていたのですね。ここからが新しいKさんのスタートです! !
カウンセリングは自然に話していく中で、自分を知り、これからを見つけていこうとします。
今を悩み、苦しんでいるあなたも、人生のエピソードを私にお聴かせください。
お待ちしています。
Aさん『これは集計してから提出してもらわないと・・・』
Bさん『やってる暇なんかないんだよねぇ』
Aさん『でも、みんなはやってくれてますから』
Bさん『はい・・・ホント時間ないんだよね』
この会話を目の前で聞いていた私は、自分の体が硬くなり、呼吸が浅くなっていることに気づきました。
自分に向けられた言葉ではなくても心と体は瞬間にして反応します。
この緊張感たっぷりの会話を気持ちの良い会話に変えてみたら?
みなさんは思いつきますか?
例えば、相手を思いやりながらも、自分の気持ちを伝えることも忘れずに話すとしたら、どんな言い方があるでしょうか。
Aさん『これは集計してから提出してもらえると私が助かります』
Bさん『忙しくて時間がないんですよねぇ』
Aさん『そうですよね。集計までは大変だと思います。お時間のない中、皆さんにもご協力していただいていますので、お願いできませんか?』
Bさん『はい。忙しいけど○○さんのためにやりましょう』
結局、どちらの会話も“集計を依頼すること”と“集計をすること”にかわりはありません。しかし、その後のお二人の“心の穏やかさ”にはかなりの差があると思いませんか?
電車の中でお年寄りに席をゆずる時のように、会話の中で相手に気持ちをゆずることを試してみてください。きっと、どんなゆずり合いも、みんなが気持ちよくなれる必殺技に違いありません!!
どうして?楽しそうに笑っていたのに、本当は怒っていたの?
盛り上がって会話をしていたのに、本当は早く終わらせたかったの?
元気にしていたのに、本当は気分がすぐれなかったの?
みんなはなぜ、見えない人の気持ちがわかるのだろう・・・
ある方が、『自分でさえ忘れていた“先週体調が悪かったこと”を「もう大丈夫なの?」と友人が心配してくれました。どうしてこの人は他人の体調のことまで覚えていて、しかも心配までできるのだろう・・・自分には絶対できない!!』と話してくださいました。
幼いころからのご自分を思い返してみると、人のことを気遣ったり、雰囲気を読んだりすることが苦手で、現在もママ友とのランチに向かう時は、かなりの勇気と気合いが必要なのだそうです。それでも、自分がランチを断わることで子どもが仲間はずれになったり、いじめられたりしないように時々は頑張って行くのです!!
今、自分も同じだなぁとびっくりしている方もいらっしゃるかもしれませんね。
学校でも、職場でもコミュニケーションが大事と言われる世の中。そんな事を言われてもできないのにどうしていけば良いのでしょう・・・うまくいかない自分の行動と気持ち。生きづらさを感じて、自分が知りたくて、本屋やインターネットで“自分”を調べてみたことはありますか?
今、苦しんでいても、きっとご自分に合った生き方があるはずですよね。なかなか踏み出せなかった一歩を踏み出してみませんか?
これからの人生をあなたらしく生きるために・・・。
子どもの頃『このクラスのために頑張りましょう』と先生に言われても、クラスのためって?なんで?と 思っていた私・・・自分個人が褒められたり、認められるためなら頑張るけど・・・
私はつい先日まで、子どもはみんながそう思っているものだと思い込んでいました。
しかし、違ったのです。この思い込みを持ったまま大人になった私は、教室で『クラスのために頑張りましょう』と子どもにおっしゃっている先生に『先生は子どもの頃はクラスのために頑張ったことはないですよね?』と言ってしまいました。すると先生は、きょとんとされて『大好きな担任の先生のために頑張って良いクラスにしようと思っていました』と・・・
本当に驚きました!! そんなまじめな子どもが存在していたとは!!
人と話してみると驚きや発見があります。自分の思い込みに気づかされる事も。
人はそれぞれの経験を経て、ひとつの物事に対しての考え方も様々です。
今は、その違いを知れる事の多いカウンセラーという仕事が大好きです。